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嫁 死ねばいいのに
旦那 死ねばいいのに って検索してたこいつ
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そういうの、ありなんだ
今日は待ちに待った給料日である。
と言っても俺が貰えるのは3万円だけで、後はさゆりさん(嫁)が管理するのだが。
しかも朝昼晩、飯がないので3万はほとんど食費に消えていく。
切り詰めて切り詰めて、中古のゲームを1本買う。
俺が許されている唯一の楽しみである。

会社も明日は休みだ。
早々に帰って3万貰って近所の中古ゲームの店に行こうと、朝からハイピッチで仕事をこなしてきた。
おかげでもの凄い疲れだが、明日は1日ゲームに勤しめると思えばその疲れも心地よかった。
冬の冷たい空気の中を自転車で40分かけて家路につく。

「ただいま」

犬がぎゃんぎゃん吠えながら出迎えにきてくれた。
当然、さゆりさんは出迎えなんてしてくれない。

ちなみに犬だが、ミニチュアダックスのオス。
クレオパトラのような瞳、ふんわりしたクリーム色のイケメンだ。
名前は『犬』と書いて『いぬ』である。
もちろん俺は反対したさ。
せめて『ケン』にしてやれと。
しかしさゆりさんは「犬なんだから犬でいい」などと意味の分からないことをほざいて、結果犬は『いぬ』と呼ばないと反応しなくなってしまった。
毎日100グラム900円の肉を食っているさゆりさんの宝物だ。
余談だがさゆりさんの溺愛ぶりに相反して犬はさゆりさんが嫌いである。
きっと犬には人間の本質がわかるんだろう。

犬を抱っこしながら部屋の扉を開ける。
相変わらず家中の電気は点けっぱなしだった。
しかしいつもパソコンに向かっているか本を読んでいるさゆりさんは部屋に居なかった。
トイレにもいない。
風呂にもいない。

「ママ、コンビニ行ったのか?」

犬はパタパタと尻尾を振りながら俺の顔を舐める。
カードや通帳はさゆりさんが持っているので、俺は待つしかない。
早くしないとゲーム屋が閉店してしまうのに。

買い置きのカップラーメンにお湯を注ぎ、テレビを見ながらさゆりさんの帰りを待つ。
さゆりさんはテレビが嫌いなので、俺がテレビを見れるのはこういう時間だけだ。
テレビ、面白いのになぁ。
さゆりさんがどこまでテレビ嫌いかというと、テレビで映画のロードショーとかのCMをチラッって見て、「ああこの映画見たかったんだよね」と急いでレンタルDVD屋まで行って借りてくるのである。
これからテレビでやるのに。
テレビでやってんのに同じものをDVDで見ているのだ。
そしてCMを挟まない分さゆりさんの方がテレビでやっている放送より早く見おわる。
一瞬テレビにチャンネルを切り替え、「まだやってんのか。私はもう見たぞ、オチも知ってるぞ。テレビめ、愚かなり!フハハハハ!」とか呟いている。
ただのバカである。

なのでさゆりさんが誰かに貢がせて買ってもらった42インチの液晶テレビは、いつもはHDMIしか用が無い。
まぁ俺もゲームばっかりやってるから別に構わないのだけど。

さゆりさんが帰ってきたのは23時を回った頃だった。
お菓子がいっぱい入った袋を持って、上機嫌でパソコンに向かう。

「お帰り。どこ行ってたの?」

こいつはこっちがお帰りと言わないと、まるで誰もいないかの様に自分の世界に入ってしまうのだ。

「ん?ああ、ただいま犬。」

嫌がる犬を無理やり抱っこして頬擦りをする。
あのね、「お帰り」って言ったの俺なんだ。
さゆりさんが座ってる椅子(1日パソコンに向かっていると疲れると言って俺に無断で買った4万の椅子)を蹴飛ばし、こっちを向かせる。

「何すんだよいてーな、死ね。」
「どこ行ってたか聞いてんだよ。」
「スロットだけど?」
「給料日に、俺の給料で?」
「ええ、何か?」

こいつは・・・・
俺はギャンブルは一切やらないから分からんが、少なくとも俺らのような生活でいっぱいいっぱいの人間がやっていいものじゃないと思う。

「で?」
「で?って何?」
「勝ったの?」
「いや、負けたよ。」
「いくら?」
「3万ぐらい。」

俺の小遣いじゃねぇか!!
思わずグーで殴ってしまった。

「てめーは何やってんだ!」
「でもすごいんだよ。6万飲まれてたのに3万取り返してきたから。」

殴られた頭をさすりながら得意げに話すさゆりさん。
やっぱ困った時はジャグラーだね、とかほざいている。
6万突っ込んでそのまま負けてたらどうするんだ。

「最初1万でやめようと思ったんだけど、ムカついたから勝つまでやってやろうと思いまして。」

最終的な言い訳はコレだった。
っていうか負けてんじゃねーか。
「コレやるからもう黙っててくれる?」と、余り玉でもらってきた景品のお菓子を投げつけられた。

じゃなくて
小遣いよこせ。

翌日、起きたらさゆりさんはいなかった。
電話してもメールしても返ってこない。
俺は結局お小遣いを貰ってなかったので、新しいゲームを買いに行くこともできず掃除やら洗濯やらをしていた。

20時を過ぎた頃に帰ってきたさゆりさんは、また手にお菓子の入った袋を持っていた。
限界だ。もう限界だ。

「お前、ちょっとそこに座れ。」

ソファに座るよう促すと、さゆりさんは大人しくそこに直った。
俺は仁王立ちでこのダメ嫁に訴えた。

俺は確かに高給取りでもないし、今後そうなる見込みもない情けない男だけど。
それでもいいって結婚したのはお前だろう。
家事も仕事もしないのはまだ我慢する。
だけどせめて、俺が毎日働いて稼いだ金をそういうことに使うのはやめてくれ。

さゆりさんは大人しく聞いていたが、途中で堪えきれない様にクスクスと笑い出した。
そしておもむろに足を組むと、俺の目を真っ直ぐ見て言い放った。

「ごちゃごちゃとうるさい男ね。跪きなさい。」

ポカンとする俺に、とんでもないものを見せ付けた。
何枚あるか分からないが、万札である。
扇子の様にヒラヒラと万札で顔を扇いでいるさゆりさん。

「5号機で15万勝ちましたが何か?」

じゅ・・・

「パートで働いてる世の奥様達の給料はどのぐらいかしら?まぁこんなものじゃない?」

ぐぅと黙り込む俺に、尚もうざい口調で続ける。

「今月のお小遣い、5万にしてあげてもよくってよ?さぁ早く跪きなさい。」

俺が半月一生懸命働いたのと同じ金額を、ボタン押すだけで1日にして稼いでしまうのか。
恐るべしギャンブル。
だがしかし俺にもプライドがある。

「てめーと世の奥様方を一緒にするんじゃねーよダメ嫁が!」
「あらあら、虚勢はっちゃって可愛いわね。」
「だいたいそれ俺の金で儲けたんだろうが!出資者に還元すんのは当たり前だろ!」
「だから正直に勝ったことを報告してあげてるんでしょ?負けたって言えばこれ全部独り占めできるもん。」
「人間性を疑うね。」
「はい、さーん、にー、いー・・・」
5万下さい!!
「あー疲れた、肩揉んでくれる?」

凄い惨め。
凄い惨めだけど、今月は新しいソフト買える。

後日談だが、犬が松坂牛食ってた。
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2015/07/07(火) 14:51:16 | | # [ 編集 ]
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